神奈川県社保協<2019年度の活動の基調>

~「権利としての社会保障制度」をかかげて“怒り“を“希望“に、“行動“に~

安倍首相は、2020年の改憲に執念を燃やし、7月にたたかわれる参議院選挙では、改憲勢力を発議ができる2/3以上を維持することを狙っています。そのためには、手段をえらばず消費税増税の三度の延期も、衆参W選挙も辞さないことも想定されます。

参議院選挙に向けて、安倍政権の改憲発議を許さない、10月消費税10%増税ストップ、社会保障制度の連続的な改悪をやめさせる運動をおおきく広げて、対抗していく必要があります。参議院選挙では、市民と野党の共闘を前進させ、一刻も早く安倍政権を退陣に追い込んでいく取り組みをすすめようではありませんか。

安倍政権が昨年6月に出した「骨太方針2018 経済財政運営と改革の基本方針」は、社会保障を「歳出改革の重点分野」と位置づけ、財界の要求に沿って、いっそうの国民負担増と給付の抑制・削減を打ち出しました。2016年~18年度までの3年間は、「改革集中期間」として医療や介護などの社会保障費の自然増を大幅に抑制してきました。骨太方針2018では2019~21年度を「基盤強化期間」と位置づけ、「全世代型社会保障制度」への改革と称して、さらなる自然増の抑制、患者・利用者への負担増や給付の抑制・削減を徹底する方針となっています。

安倍政権の言う「全世代型社会保障制度」とは、高齢者や生困窮者に配分されている社会保障制度を、財源論(社会保障に回す財源がない、世代間の負担の公平論(社会保障費は高齢者ばかりに)、生産性論(国にとって生産性のない人には支援しない)をもとに、変質させることを目的としています。それは、医療・介護だけでなく障害者や保育、生活保護まで枠組みを広げた「『我が事・丸ごと』地域共生社会」や「自治体戦略2040構想 」などと連動させ、国民には負担増と「自助・互助」を強要し、公的責任を後退させることがねらいであると断じざるをえません。神奈川でも、高齢者問題と人口減少、少子化が同時進行しています。安倍政権の社会保障制度の改悪の動向に対して、地域からの実態と要求にもとづく運動づくりで対抗していくことが必要です。

安倍政権のくらしと福祉、平和を破壊する攻撃に対して、国民・住民と手を携えて、国民の「人権としての社会保障制度」「国民の生存権の確立」を高くかかげた運動を地域からすすめていきましょう。憲法をくらしに生かし、格差と貧困の解消を訴える国民の切実な要求と、憲法9条(平和)と25条(生存権)、さらに13条(生命・自由・幸福追求権)を根幹に据えた運動を推進しましょう。

2018年度の活動の最大の成果と教訓は、75歳以上の医療費2倍化反対運動です。神奈川での取り組みが端緒を切り拓き、全国運動へと発展し、政府の4月実施を断念させることができました。その教訓は、当事者を先頭に
、学ぶことによって”怒り”の根拠と正当性を持ち、変えることができる運動への”希望”を持ち、全県的な行動に発展させることができたことです。2019年度の活動に生かしていきましょう。

(1)安倍政権退陣めざし、「市民と野党の共闘」の前進に力を尽くそう

7月に行われる参議院選挙は、安倍政権が衆参W選挙を強行することも想定されます。参議院選挙(衆参W選挙)に向けて、①9条改憲ストップ、②10月からの消費税10%増税の中止、③社会保障削減をやめさせ、改善を求める運動を重点に、「市民と野党の共闘」の前進に力を尽くし、地域からの要求にもとづく運動を推進します。(参議院選に向けた運動と要求提起を参照)

(2)「権利としての社会保障制度」を高くかかげ、地域からの運動をすすめよう

安倍政権の「戦争する国づくり」、「社会保障解体路線」に対し、地域に生起する住民のくらしと福祉の向上を願う要求にもとづく運動づくりで対抗していきます。社会保障・社会保険制度は、憲法25条の生存権にもとづいて、国が保障しなければならない制度。そこをしっかり踏まえて、地域から住民のくらしと福祉の向上に向けた運動に邁進するとともに、国民の「平和的生存権」と「権利としての社会保障制度」を高くかかげた運動をすすめます。市町村国保、後期高齢者医療制度、介護保険制度の改善などを中心に据えて、地域からの運動をすすめていきます。

(3)10月消費税10%増税ストップ!国民生活の改善めざす運動をすすめよう

安倍政権のもとで、「格差」と「貧困」が増大し、賃金・家計支出とも減少するなど国民の生活水準が低下し続けています。年金支給額が減らされているだけでなく、支給年齢の引き上げ、高齢者を働かせ続けることも狙われています。そうした中でのへの増税は、国民生活と日本経済を破壊するものであり、中止を求める運動を徹底してすすめます。労働組合などと連携して、最低賃金の大幅引き上げ、介護や福祉・保育労働者の大幅な賃上げ、非正規雇用労働者の正社員化の促進、年金支給額の引き上げ、生活保護費の引き上げなどの運動をすすめます。

(4)広範な市民との「共感」と「共同」を広げ、「主体的な力」をつけよう

「権利としての社会保障制度」を求める運動は、広範な国民・市民の「共感」と「共同」なくして前進はあり得ません。そして、私たちの運動は、思いっきり「共同」を広げるとともに、当事者を含めて「主体的な力」をつけていく、この両面の追求が欠かせないことを学んできました。「主体的な力」のカギは、地域社保協の運動的・組織的前進、強化・拡大であり、2019年度は、最重点の課題として取り組みをすすめます。

 

2019年6月6日 神奈川県社保協2019年度総会決定